2012-01-01から1年間の記事一覧
年の瀬だ。 わたしにとって、今年は吉本隆明さんとceroの年だった。 3月16日、吉本さんが亡くなった。 ご高齢だったから、なんとなくずっと覚悟はしていたものの、 実際に亡くなってしまったときは本当にショックだった。*1 *1:こんなエントリも書いています…
ながながと考えた後に気を抜く、というパターンが定着しつつある。
前々回は、同時に「ふたつの感情」を想起する、 伝統芸能である能の「面」と、現代のコントについて、 前回は、ドラマや映画の劇判音楽でも見受けられる同様の表現と、 複雑さは抑制や抽象へと転化しやすく、 それゆえに生々しい人間という存在を超越した能…
前回は、同時に「ふたつの感情」を想起する、 伝統芸能である能の「面」と、現代のコントについてはなした。 他にも、笑いと恐怖、喜びと悲しみなど 異なる感情を一度に提示しているものはとても多い。 わたしは、そのいくつかを思い出した。 昨年放映された…
心ひかれる研究を目にした。 名大と東大、「能面」が多様な表情に見えるのは「情動キメラ」が理由と解明 (2012年11月22日) 名古屋大学(名大)と東京大学は、古典芸能で使う「能面」が多様な表情を見る側に想起させるのは、 能面の各顔パーツが異なる情動を…
ひとりごとです。
その1では日常の豊かさを享受するラボルト精神病院の人たちに、その2では、祝祭を通じ、それをさらに魅力的な形へ転化することについて触れた。 よく似たはなしが、ポルトガルにあった。 ポルトガル人の女性ピアニスト、マリア・ジョアン・ピリス*1は、1999…
前回は、誰もが対等に暮らしている、ラボルト精神病院の日常についてはなしました。 映画の冒頭に戻ります。すべての些細な事柄 [DVD]出版社/メーカー: バップ発売日: 2008/08/27メディア: DVD購入: 3人 クリック: 26回この商品を含むブログ (16件) を見る …
きっかけは、この記事だった。 INTERVIEW 「正常」とは何ですか? 伝説の精神病院「ラ・ボルド」で写真家・田村尚子が写した問いかけ WIRED.jp(写真は当該記事より引用、以下同様) フランスの精神病院、「ラボルト」を写真家の田村尚子さんが、6年に渡り取…
日々のつれづれを。
ceroのニューアルバム「My Lost City」が織りなす気高い物語の、最後のはなしです。 前々回は、「ぼく」が洪水に押し流されて、「異界」の象徴である海へ、「のりもの」というパートナーと手を取ってこぎだし、 華と闇が同居する船上パーティーへ辿り着いた…
前エントリの続き、ceroの新作にして傑作「My Lost City」のはなしです。 このアルバム全体のストーリーを、再記します。 物語は水辺から始まる。 偽物の花を海に投げた「ぼく」は立ち上がると、鼻歌交じりに歩いていく。 たどり着いた先は享楽と空白のワイ…
2012年10月24日、ceroの2ndアルバム『My Lost City』がリリースされた。My Lost Cityアーティスト: cero出版社/メーカー: カクバリズム発売日: 2012/10/24メディア: CD クリック: 97回この商品を含むブログ (37件) を見る 既に1週間が経過し、その素晴らし…
前回の記事の続きです。 何故、マツコさんが「女子テニスプレーヤー」や「最大8人の女性の人生」を、仔細に妄想できたのか。 ご本人は、おそらく文筆家としてフリーで活動を始めた際、仕事がほとんどなくて時間だけがあったから、と理由を語っていますが、そ…
2012年10月3日放送の「マツコ&有吉の怒り新党」で、紹介された怒りメールのひとつに、マツコ・デラックスさんは大きく反応しました。 「私は、啓発本のようなものに腹が立ちます」(24歳 会社員 男性) いわゆる、経済的・社会的な成功を目指す人への「how …
もう、かなり前になりますが、小田嶋隆さんが現代のバラエティ番組について批判的に語ったブログは、随分話題になりました。 「偉愚庵亭憮録」 コラムニスト小田嶋隆の日録ページ 2012.9.2.「お笑いについて」 http://takoashi.air-nifty.com/diary/2012/09/…
ceroのニューアルバム、「My Lost City」に関する覚書です。前回に引き続き、特設サイトがオープンしました。 cero 「My Lost City」 2012.10.24 On Sale http://www.kakubarhythm.com/special/mylostcity/ twitterの情報だと、イルリメさんのインタビューや…
2012年9月8日、西川美和監督・脚本の「夢売るふたり」が公開された。 「夢売るふたり」 公式サイト http://yumeuru.asmik-ace.co.jp/ 西川美和さんは、「ゆれる」「ディア・ドクター」など、一貫して「罪」に関する作品を生み出している。 ゆれる [DVD]出版…
先日、この本を再読しました。 現代霊性論作者: 内田樹,釈徹宗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/02/23メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 6人 クリック: 88回この商品を含むブログ (48件) を見る(装画は井上雄彦さん) タイトルからして、一見、怪…
2012年8月24日放送の「キカナイトF」は「わくわくしたランド なぞなぞウォーズ」でした。 キカナイトF 8月24日放送 ゲストよりも正解するのが遅かったキカナイトメンバー全員には即「シタラクション」が敢行される! 「シタラクション」の中身は“嫌〜な質問"…
ceroが、ついに2ndアルバムリリースを発表しました。 ceroの2ndAlbum「My Lost City」10月24日に発売決定!最高傑作になってます! 「彼らには新しい風が吹いている。興奮が止まない。小旅行から大航海へ! ceroの新しい旅がはじまります。」 http://www.kak…
第1回では、伊丹さんの審美眼、第2回では、それを育んだであろう、彼の生い立ちに触れました。 糸井さんは、彼の人生に思いを巡らせ、こんな言葉を紡いでいます。 糸井「はー‥‥。とにかく、伊丹さんにはなんで、そんなに才能があったんだろうかと思うと、 な…
前回は、伊丹十三さんが「13の顔を持つ男」として多彩な力を発揮していた根には、 確かな審美眼をベースにした「高貴」さが備わっていた、ということを簡単にご紹介させていただきました。 その精神を育んだものとは何かを探している折に、こんな対談に出会…
1カ月ほど前、思想家・内田樹さんのブログにて「伊丹十三と戦後精神」という記事が発表され、大変話題になりました。 伊丹十三と「戦後精神」 第三回伊丹十三賞の受賞記念講演を去年松山で行った… http://blog.tatsuru.com/2012/07/12_1036.php これは、「第…
今日から、バナナマン単独ライブが始まります。 bananaman live 2012「TURQUOISE MANIA」 8月2日(木)〜8月5日(日) 六本木 俳優座劇場 http://com.horipro.co.jp/talent/%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%8A%E3%83%9E%E3%83%B3/index.html 4月から「ノンストップ!」…
2012年7月21−22日、フジテレビ恒例の27時間テレビが放映されました。 FNS27時間テレビ 笑っていいとも! 真夏の超団結特大号!! 徹夜でがんばっちゃってもいいかな? http://www.fujitv.co.jp/27h/index.html 今年は「笑っていいとも!」を中心とした構成で…
「第3のバナナマン」こと、売れっ子放送作家のオークラさん。 私は大ファンで、以前も彼に関するエントリを書いています。 オークラさんのエピソードは、「金曜JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD」のPodcastやその他の媒体にて、朋友バナナマンやおぎやはぎ…
先日、ジャルジャルの単独ライブ『ジャルっ10じゃねぇよ!』へ行ってきました。 ジャルジャル・コンビ結成10年目で初の全国ツアー!!「ジャルっ10じゃねぇよ!」(7/1〜7/29) http://yoshimotonews.laff.jp/mailmag/2012/04/10-d0ad.html まだ、ツアー…
先日、こんな催しに参加してきました。 こころの寄り道 辻説法 秋田光彦さん、玄侑宗久さん、小池龍之介さん、釈徹宗さんという仏教を軸足に世の中に発言し続ける4人が…http://ja-jp.facebook.com/airgfm/posts/377803735619410Ustream中継→ http://www.higa…
前エントリの拙文ですが、何となく消化不良というか、うまく書けなかったことを言葉の力でごまかしてしまったなあ、という感がありました。鬱々としていたところ「探検バクモンSP」のくだりを、てれびのスキマさんがとても魅力的に取り扱っておられました…