静寂を待ちながら

お笑い、テレビ、ラジオ、読書

2016年のご挨拶

今年ももう終わりですね。毎年思うが、あっという間だ。という事は、「もう年末か」「早い」「やばい」とか言ってるうちに、人生も終焉を迎えるのであろうか。諸行無常ですね。


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2016年エンタメは、「揚!」って感じでしたね。特にドラマがすごかった。
自分にとっては、「真田丸」と野木亜紀子さん(「重版出来!」「逃げるは恥だが役に立つ」脚本)の年でした。
真田丸、本当に面白かった。三谷さんの脚本、細やかな演出、堺さんを始めとする素晴らしい役者陣、全てがかみ合っていた。毎週こんなに楽しい作品が、家に居ながらにして観られて良いのかと。ツイッターの皆さまの知識や「丸絵」なんかも、視聴の楽しみを増してくれました。
あと、野木亜紀子作品が爆発してましたね。どちらも、社会に翻弄され、漫然と生きる人々をグサリと刺す良作。でも読後感は爽やかで、多幸感に溢れていて。才能ある作家なのだなー。すっかり彼女のファンになりました。

他にも良い作品は沢山。
いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」では高良健吾の優しい語りと顎のラインに泣き、「ちかえもん」は、青木崇高さんのフリーダムかつ熱い演技に釘付け(祝ご結婚!)。
夏目漱石の妻」では長谷川博巳さんのクレイジーさに翻弄され、「シンゴジラ」は石原さとみのピンヒールに踏まれたくなった。
こう書いていくと、本当に良作満載イヤーだったのだな。はー楽しかった。

まあ、SMAP解散とか、悲しい事もあったけど、「そして生活は続く」*1から。涙を拭いて、彼らの背中を見続けていきます。

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文芸的には、村田沙耶香さんの芥川賞受賞が喜ばしかった。ようやく、って感じです。
勿論、以前から素晴らしい書き手だったけど、最近は筆致にユーモアが加わって、更に素敵になってたので、受賞は当然かと。そして今夜の紅白の審査員にも選ばれてて驚きです。すごいなー。才能ある方が世間に認められていく様を見るのは、何度経験しても良いものだ。来年は、高橋弘希・上田岳弘辺りに注目していきたい。あと、山下澄人さんは次回獲ってほしいなあ。審査員の先生方、よろしくお願いします。

と言いつつも、今年は和歌関係の古典とか、リルケを中心とした詩、あと岡崎京子の漫画を再読しまくるなど、時流に関係ないものばっかり読んでて、新刊はあまり読めてない。隙を見つつ、気になる作品に目を通していかねば。

余談ですが、指揮者・アーノンクールの死去はショックだったなあ。彼のモーツァルトは絶品だった。あと、M・シューマッハパーケンは、お元気なのだろうか。どちらも(違う意味で)もうメディアで見ることは難しいのだろうが、幸せでいてくれたらと願う。

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個人的には、「耐」と「諦」の年でした。よく言えば、器が広がった。というか、そう対応せざるをえない事がまあまあの頻度で起こった。まあ、そんな中でも喜びはあったし、助けてくれる人もいた。本当にありがたい事です。支えてくださった皆さまには足を向けて寝られません。心からの感謝とキスを(いらない人は返品可)。
一方で、無礼非礼でご挨拶出来ていない人も多数おります。心からの土下座と謝罪を。時間と機会が出来たら、また各所へぼちぼち馳せ参じます。土下座(あるいは土下寝)しながら。


では、乱筆乱文ながら、これをもって暮れのご挨拶とさせていただきます。
今年もお世話になりました。本当にありがとうございました。
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。

*1:星野源の著作タイトルより