静寂を待ちながら

お笑い、テレビ、ラジオ、読書

私論

いろんな性癖(「ご本、出しときますね?」新春SP)

こんにちは。年が明けましたね。 昨年は色んな世界が激動でしたが、今年はどうなるんでしょう。多くの人が笑顔で、たとえ思う通りにいかなくても、何となーく笑って生きていけるような世の中になってほしい。 個人的には「健康」「地道」「努力」「(多大なる…

叫ベマタヨシ(又吉直樹「火花」が試みた実験)

こんにちは。毎日寒いですね。こちらは相変わらずのしがない日々です。先日、Eテレ「オイコノミア」で、経済学者の大竹先生が、「又吉さん、今『火花』の売上はどれくらいか知っていますか…?」と電卓を叩き、ご本人とゲストの西加奈子さんに見せていました…

又吉直樹とボイン(「火花」の美を支えるもの)

こんにちは。扇情的なタイトルですみません。わざとです。5月23日の『又吉直樹「火花」ブックトークイベント 於 くすみ書房2F「BookBird」』*1から早3か月。 その間に三島賞次点、「アメトーーク≪読書芸人≫」でお勧めした本がバカ売れ(中村文則「教団X」そ…

言葉の向こうには

こんにちわ。夏もそろそろ終わりますね。サンダル焼けした足の甲を見つめて、なんとも言えない気分になっている今日この頃です。あんなに日焼け止めやったのな…。Twitterに載せようかなー、と思ったくらいの、雑記です。芥川賞の全てのようなもの過去の芥川…

5/23又吉直樹「火花」ブックトークご報告(レジュメ付き)

こんばんわ。日差しが日に日に夏へ向かっている今日この頃、みなさまいかがお過ごしですか?。私は今日、浮かれて髪を切ってきました。お調子者の季節到来!ありがとうサマー!って感じです。これから3か月ほどビールを飲みまくり、かき氷を食べまくり、BAKA…

にっき(地下二階)

こんにちわ。今月ももう終わりますね。ここのところ身の回りが嵐です。端的にいえば年度末ってことですね。実力も器も足らん!やばい!うおー!と往年の吉田栄作ばりに叫んではストレスを発散しております。ま、脳内でですけどね。あとは村上さんのところを…

空に咲く花火、野に散る火花(又吉直樹「火花」)

こんにちわ。年明け早々、公私ともにハードな日々を送っておりました。現実に立ち向かう力がうまく出せなくて、へなへなしていたら、A先輩(略称:ジェントルさん)が「つらいね、でもあんたはええ子や、今は無理せず休みなよ」的なことを言ってくれて、わた…

わたしたちの寛容な無意識 (Eテレ「100分de日本人論」)

あけましておめでとうございます。久々の長い休みを前にわたくし、年末は「義理を果たした後はあそぶぞう、くるったようにあそんでやる」などと浮かれておりました。しかし結局は、読書とテレビに明け暮れる、足も萎え気味の引きこもり正月をおくっておりま…

本のカフェ第9回「ムーミン+哲学」(『共同幻想論』を紹介しました)

こんにちは。先日、夏仕様のさっぱり髪になったA先輩(略称:ジェントルさん)にお会いしました。異動したてのほやほやだからか、ちょっとお疲れ気味だったなあ。が、わたくし、そんなジェントルさんに思いっきり人生相談をぶちまけ、慰め、励ましてもらっち…

人生を劇場にたとえたら

こんにちわ。友人のA先輩(略称:パイセン改めジェントルさん)*1、とうとう異動が決まったのだそうです。といっても勤務地は変わらず、部署のみの異動らしい。ニューチームは大変そうだよ、やばいよ、とつぶやいていました。がんばれジェントル、負けるなジ…

受容と寛容のワイルドライフ(AKBの事件について)

こんにちは。今期は「俺のダンディズム」にすっかりはまってしまいました。滝藤さんの顔芸、最高ですよね。 ブログも毎回楽しんでます。そして、7月始まりのドラマ、「おやじの背中」に今からわくわくしっ放しです。木皿泉・坂元祐二・三谷幸喜・山田太一・…

スターと裏方(「ナカイの窓」山里世代より)

こんにちは。うちの辺りもようやく「春が過ぎ、夏を待ち(星野源「日村さん42歳バースデーソング」より)という気候になってきました。北国の春は、梅も桜も同時期に咲きます。まさに百花繚乱で美しいけどあほみたいです。そんなにみんなでいっぺんに本気出…

「異和」はわたしのなかに(音楽界の騒動から)

こんにちは。「最高の離婚SP 2014」にいたく感動し、小沢健二さん*1を通過してお父さまの小澤俊夫さんのファンになりつつある今日この頃です。 さて、本日はゲーセワネタでごさいます。一連の「本当の作曲家はだれだ!」*2騒動についてです。でも直接的な話…

〈原点〉その2 宮崎駿「風立ちぬ」〜〈旅路〉の果てに

前回の続きです。 これまで「アニメは子どものもの」と言い切り、作品を発表してきた宮崎駿さんですが、最新作「風立ちぬ」では全く違う切り口を提示されました。 堀越二郎は、宮崎駿さんそのものです。「己」を、ためらいながらも表出したのです。 「飛行機…

〈原点〉 その1 宮崎駿「風立ちぬ」〜カルチャーガジェット

宮崎駿監督の最新作「風立ちぬ」、見どころ満載で本当に面白かったです。ようやく感想がまとまったので書いてみます。いわゆる「ネタバレ」ありです。 ………… 「風立ちぬ」といえば、日本でいえば堀辰夫の小説を指しますが、この映画では、彼と同時代を生きた…

内から外へ、外から内へ 3 バカリズムの五感

その1、その2では、広末涼子さんの「スター性」の根について話しました。アイドルに、そして女優になれたことに対する誇りと各種バッシングを乗り越えてついた自信。 お芝居をするとき、彼女はおそらく、意識的か無意識かは分からないですが 「人生経験」の…

内から外へ、外から内へ 2 休暇とヒロスエ

前回の続きです。 「己の成長物語」を女優として、そして人間として最も重要視している広末涼子さん。 前述「ボクらの時代」内で、一度目の結婚・出産後に休業していた時の心境を聞かれ、それがさらに露わになりました。

内から外へ、外から内へ 1 広末涼子の生き様

少し間が空きましたが、2013年7月7日放送【「ボクらの時代」、広末涼子×小池栄子×堤幸彦】が面白かったです。 ドラマの番宣ということでしたが、いつも通りのプライベートトーク。 その中でも広末涼子さんの数々の発言に、わたしはすごく興味を持ちました。 …

祝福と呪い その2 境界上の戦いと創造

前回は、「心の自由」について考えるうち、花粉症の起源を通じて「戦う細胞」として生まれた免疫細胞は、その機能から逃れられないことについて話した。 1対1のやり合いから戦争に至るまで、「戦い」の基本は異なるもののぶつかり合いであるが、根っこは結局…

祝福と呪い その1 花粉症の起源

ご無沙汰しております。しばしの留守と無精をお許し下さい。 ではしれっと始めます。 ………… 前回の連続記事、「本当のわたし」で、心の在処や「じぶんとは何か」という古代から人類に横たわる命題について考え、わりと具体的な結論に達した。 あれだけ書いて…

複雑であいまいな私 その3 すべての根、洗練と混沌

前々回は、同時に「ふたつの感情」を想起する、 伝統芸能である能の「面」と、現代のコントについて、 前回は、ドラマや映画の劇判音楽でも見受けられる同様の表現と、 複雑さは抑制や抽象へと転化しやすく、 それゆえに生々しい人間という存在を超越した能…

テレビの「毒」と「境界」

もう、かなり前になりますが、小田嶋隆さんが現代のバラエティ番組について批判的に語ったブログは、随分話題になりました。 「偉愚庵亭憮録」 コラムニスト小田嶋隆の日録ページ 2012.9.2.「お笑いについて」 http://takoashi.air-nifty.com/diary/2012/09/…

あなたの「ヴォイス」はありますか?

先日、この本を再読しました。 現代霊性論作者: 内田樹,釈徹宗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/02/23メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 6人 クリック: 88回この商品を含むブログ (48件) を見る(装画は井上雄彦さん) タイトルからして、一見、怪…

なにものでもない人生(高貴さについて・3)

第1回では、伊丹さんの審美眼、第2回では、それを育んだであろう、彼の生い立ちに触れました。 糸井さんは、彼の人生に思いを巡らせ、こんな言葉を紡いでいます。 糸井「はー‥‥。とにかく、伊丹さんにはなんで、そんなに才能があったんだろうかと思うと、 な…

伊丹十三の沈黙、タモリの「中洲産業大学」(高貴さについて・2)

前回は、伊丹十三さんが「13の顔を持つ男」として多彩な力を発揮していた根には、 確かな審美眼をベースにした「高貴」さが備わっていた、ということを簡単にご紹介させていただきました。 その精神を育んだものとは何かを探している折に、こんな対談に出会…

伊丹十三と今田耕治の、透徹したまなざし(高貴さについて・1)

1カ月ほど前、思想家・内田樹さんのブログにて「伊丹十三と戦後精神」という記事が発表され、大変話題になりました。 伊丹十三と「戦後精神」 第三回伊丹十三賞の受賞記念講演を去年松山で行った… http://blog.tatsuru.com/2012/07/12_1036.php これは、「第…

盆地芸人

今日から、バナナマン単独ライブが始まります。 bananaman live 2012「TURQUOISE MANIA」 8月2日(木)〜8月5日(日) 六本木 俳優座劇場 http://com.horipro.co.jp/talent/%E3%83%90%E3%83%8A%E3%83%8A%E3%83%9E%E3%83%B3/index.html 4月から「ノンストップ!」…

花の愛で方

先日、こんな催しに参加してきました。 こころの寄り道 辻説法 秋田光彦さん、玄侑宗久さん、小池龍之介さん、釈徹宗さんという仏教を軸足に世の中に発言し続ける4人が…http://ja-jp.facebook.com/airgfm/posts/377803735619410Ustream中継→ http://www.higa…

心を芯から揺さぶるものとは

前エントリの拙文ですが、何となく消化不良というか、うまく書けなかったことを言葉の力でごまかしてしまったなあ、という感がありました。鬱々としていたところ「探検バクモンSP」のくだりを、てれびのスキマさんがとても魅力的に取り扱っておられました…

笑って、逸れて、許して、

2012年6月13日、DOMMUNEのUSTREAMストリーミングにて、 『長尾謙一郎「PUNK」完結記念番組「DECODEING of PUNK」』が放送されました。 DOMMUNE LIVESTREAMING INFORMATIAN & RESARVATION!!!!!!! (2012年6月13日分)より http://www.dommune.com/reserve/201…