静寂を待ちながら

お笑い、テレビ、ラジオ、読書

おしゃべりジャズナイト

こんにちわ。9月ですね。最近は人の相談に乗るとか、各種祝い事を盛り上げるなどとなんだか周囲の黒子的な活動が多く、少々どたばたしておりました。自分自身は地味かつ淡々と生きているので、皆様の変化をうらやましくながめております。そして食欲の秋ということで、社交のたびにもりもりと季節の旨いものを飲み食いするのがまた楽しい。秋は飯も酒も進むよね。ああDEBUまっしぐら。この頃は鏡を見るのが怖いです。歩いたりストレッチしたりと運動もしてますが、それを上回る食事量なのでもう焼け石に水なのです。しばらくの間、おうちでは豆腐&キノコ生活決定だ。ここに「これ以上丸くならない」宣言をして退路を断ちたいと思います。うう、自信がない…。

…………
さてさて、すっかり遅くなってしまいましたが、先月末に「おしゃべりジャズナイト」というイベントに参加してきました!場所は「TO OV cafe」にて。参加者は7名、それに主催の木村さんを加えての計8名。それからTO OV cafeマスターの中村さんがジャズにものすごく詳しいということで、あれこれとお話や解説をしてくださいました。ジャズの会ということでしっとり落ち着いた、大人の空間という感じだったなあ。しかし皆さま、時折情熱がばーっとこぼれるのです。そういう、穏やかながらもふつふつと熱い!集まりでした。そうそう、「TO OV cafe」というロケーションも雰囲気づくりに一役買っていた気がする。アート展示やライブなども行われる、こちらのお店のカルチャーに敏い空気感がわたしたちの気持ちをほぐし、かつ高揚させてくれたのかもしれません。主催の木村さんの公式&詳細解説はこちらです。(プレイリスト付)

ではいざ本編へ。

続きを読む

シベリアの禁制論

こんにちわ。お盆も過ぎこの頃はすっかり秋の気配です。というか朝晩寒いくらいだ。もう少し夏でもいいんだけどなあ。お調子者の自分としてはさみしい限りです。今年の夏は色々ありましたが、トータルで見ると楽しかったなあ。地元の緑豊かなスポットでくつろいできだり、市内のいろんな場所で行われている札幌国際芸術祭を見てきたりしたのがいい思い出です。余談ですが、教授のお体は大丈夫なのかしら。回復を祈ります。そして次回開催の時にはぜひ試される大地へ来てほしいものです。しかし、反省点としては積読とラジオがほとんど!まったく!消化できなかったことだ。なので秋は読書とラジオです。すでに地層と化した本と録音の山をちょっとずつ崩していくことを、ここに固く誓っておきます。

続きを読む

本のカフェ第10回

こんにちわ。最近は小学生のように「もー、いーくつ寝ーるーと」と、お盆休みまでの日々を数えながらはたらいております。あれもこれも、と山盛りに計画を立ててますが、きっと「やりたいこと」よりは「やるべきこと」に押されて半分も消化できないであろう。毎年のことです。しかし思っていたよりも休暇を長くとれたのでほくほくであります。まずは寝たい。そして本を読みたい。あ、溜まっているテレビとラジオも!会いたい人もいるし…。うーん、こんな調子では休み明け、ちゃんと社会復帰できるのか不安です。


…………
さてさて、先日「本のカフェ第10回 モンクール谷の夏祭り」に参加してきました!場所はマスターが素敵な美味しいパン屋さん「詩とパンと珈琲 モンクール」にて*1。主宰の木村さんによる詳細レポはこちらです。
今回は、紹介者が4名、聞き手が8名、それに主宰兼司会の木村さんを含めて計13名という、なかなかの規模でありました。奥の大きなテーブルを囲んでわいわいしたの、楽しかったなあ。年齢層は若い方が多くもまあばらけている…といった感じだったでしょうか。基本的に人の話をきくのが好きな自分にとっては、今回は若い人たちとの会話も、先輩方のためになるお話もどっちも楽しめるという、すごくお得なひとときでしたよ。
また、恒例の自己紹介ひと言ネタは「好きなパン」。チーズ系とナッツ系(くるみとか)のパンが人気でしたね。あとベタにバゲットやクロワッサン、それからベリー系など甘いのとか、ぶどう入りのやつなんかも。変わり種ではかぼちゃ餡のとか、北海道名物・羊羹ロールを挙げられた方も。美味しい物の話って盛り上がりますよね。ふう、腹へった…。

ではいざ紹介本へ。はじめはこちら。

*1:魅力的なマスター・高橋さんのインタビュー記事&動画をリンクしておきますね。こちらからどうぞ!

続きを読む

じょうねつ

こんにちは。夏ですね。試される大地もまあまあの熱気です。毎日冷えピタ的なシートを首筋とおでこに貼り付けて涼を得ております。基本的にお調子者なので、何事も盛り上がるのは良いことだ!それいけ!と思うのです、たとえそれが気温であったとしても。だから夏ってとにかく素晴らしいっす。それがわたくしの結論であります。あら、どうやらこの人、暑さで脳がやられちゃったみたいですね。どうしましょう。こまりましたが気にせず生きていきたいと思います。

続きを読む

共同幻想論のおまけ、からの日記

こんにちは。わたしには日々大切に使っている料理酒があります。複雑な味が出るので気に入っていて、だいたい2か月にいっぺんくらいで使いきるサイズのおおきな瓶を購入しております。で、おとといも煮込みものにちょっと入れて、しまう時に何げなく中身をみると、確かこの前買ったばっかりなのに、もう半分近くも減っていることに気が付いた。「あれ、そんなにお酒を使う料理してたっけか、最近…」と思い返してみて、はっと思い当たりました。もう明後日から8月です。酒の減りで季節の変化を知る。どんだけ小さい暮らしをしているのでしょうか、わたくし。もうすこし外へ出かけなくてはなりませんね。

続きを読む

本のカフェ第9回「ムーミン+哲学」(『共同幻想論』を紹介しました)

こんにちは。先日、夏仕様のさっぱり髪になったA先輩(略称:ジェントルさん)にお会いしました。異動したてのほやほやだからか、ちょっとお疲れ気味だったなあ。が、わたくし、そんなジェントルさんに思いっきり人生相談をぶちまけ、慰め、励ましてもらっちゃいました。何という空気の読めなさよ。おかげですっかり元気になりました。ジェントルさん、あの時はほんとーうにありがとうございました。今度はあたいがあんたのグチをきいちゃるぜよ!…すんませんえらそうにごめんなさい。先輩に礼を失したところで本題へ。

…………
先日、「本のカフェ第9回『ムーミン+哲学』」に参加させていただきました。場所はCafe Espuisse(カフェ・エスキス)にて。主宰の木村さんによる詳細レポはこちらです。参加者は8名。今回は主宰であり司会の木村さんによる「ムーミン谷の彗星」の紹介と、自分が木村さんとの対談形式で「共同幻想論」を読み解く…、という今までとはちょっと趣向を変えたものでした。わたしにとってはなかなかのおそろしい企画。ただ、参加者のみなさんがとってもあったかくて救われました。密で知的な、しかし固すぎない空気感が心地よかったなあ。年齢層・男女比ともに結構ちらばっていたのもよかったのかも。そうそう、自己紹介では「好きなキャラクターを教えてね」との提案が!「スナフキン」「マリー(だったかな、ディズニーの白猫キャラ)」「キン肉マン」「ピーターラビット」「お茶の水博士」「おねがい!サミアどん」「おもいつかない」という感じのメンバー構成でしたよ。ちなみに私はキャラが出てこなかったので「ももクロ」と答えました。安定のももかなこ推しでございます。

では初めの紹介本へ。

新装版 ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)

新装版 ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)

ムーミンシリーズの処女作にして異作。いつものほのぼの物語ではなく、「ムーミン谷に彗星が落ちてくる」ことで大騒ぎする村人たちの話です。第2次世界大戦後に発表されたこともあり、不安な気持ちが随所にのぞくものの、哲学的な挿話やセリフが出てきたり、かと思うと優しく包み込むようなキャラでなごんだり、と物語はゆるやかに上下降しながら進んでいきます。紹介者さんは「キャラクターごとの台詞がとても魅力的、これは翻訳の下村隆一さんの技量によるところが大きい」と話されていました。訳者ってある意味では「第2の作者」といっても過言ではないのかもしれないですよね。また参加者さんからは「ムーミンには、必ず相手のことを我が身に置き換えて考えるヒューマニズムがあり、そこにユーモアが含まれているのも素敵」との意見も。うーん、ムーミンから教わることは多そうだ。しっかり読んで、いい大人になりたいと思います。

そしてこちら。

吉本隆明さんの代表作。「国家とは共同の幻想である」というマルクスの言葉をインスピレーションにして、人間の「幻想領域」、端的に言えば「想像力の根源と種類」を読み解いた、戦後最大の「知の巨人」による思想書です。といっても基本的に吉本さんは詩人であり、文学者であることを矜持としているので、ある種の文学作品としても読めると思います。

哲学書をがっつり紹介するって、自分にとってはものすごくチャレンジングなことで、全体的にいっぱいいっぱいでした。そんな私が選んだのは「漫談」スタイル。もう勢いで押しちゃえ、と「てやんでいべらぼうめ」な江戸っ子口調で進めていきました。ああ、扇子持っていけばよかったかもなあ…。まあそんな、あつくるしくもおっちょこちょいな自分の話に、木村さんは学術的な見地からあれこれとサポートしてくださいました。彼の的確な助け船がなければ、この企画は成り立たなかったと思います。ほんとうに大感謝!です。

続きを読む

共同幻想論を紹介します。(第9回「本のカフェ」ムーミン+哲学のご案内)

こんにちは。
本日は人生初の宣伝です。何ものでもないおらが、なんということでしょう…。実はですね、次回の、本のカフェで「共同幻想論」を紹介させていただくことになりました。

ご案内】本のカフェ第9回「ムーミン+哲学」@札幌
〜概要〜

場所:Cafe Espuisse(カフェ・エスキス)(東西線円山公園駅、徒歩6、7分)
日時:7月24日(木)19:30〜21:30(19:00頃から受付開始)

「本のカフェ」主宰の木村さんとの対談形式で、ふだんの「本のカフェ」の2倍の30〜40分の時間を使い、吉本隆明さんの深淵なる思想に迫ろう、という企画であります。
わたしが全人類の中でもっとも好きで、尊敬するヒーロー第1位はぶっちぎりで吉本隆明さんです。*1このブログでもさんざん書き綴ってきました。その彼の三大著書のひとつ「共同幻想論」を、当初は普通に、楽しくいつもの流れで紹介できればと思っていたのですが、気が付いたらこんなことに…。こんなふうに取り上げていただけてとても嬉しいのですが、わたしは哲学や思想の専門教育を受けていない、単なる愛好家であり、吉本さんのいちファンに過ぎません。ですから、アカデミックなことはまったく!できないと思います。彼の思想に魅せられ、その著書を血肉として生きているという矜持は、ちょっとだけ、いやわずかながらありますけど…。まあ、吉本隆明さんってすっごく格好いいんだよ!っていうことが伝えられればいいかな、と。それから、はじめに木村さんが「ムーミン谷の彗星」を紹介して下さいます!ムーミンの力を借りて、やわらかく楽しい雰囲気でお話しできればと考えているところです。
今、ぼちぼち準備をはじめていますが、「共同幻想論」は何度読んでも引き込まれます。本当に凄味のある本です。時代はすすみ、もう古いと言われていたり、さまざまな批判があったりすることも知っていますが、わたしにとってはそんなこと全然関係ない。いつになっても色あせないバイブルです。
北国の片隅で行われるちいさな会ですが、心のいちばん繊細なところにそっと触れるような、大切な時間にしたいと思っています。ちなみに、すでに定員に達したとのことです。

ああ、この文章を書いているだけでもう緊張してきた…。とにもかくにもがんばります。みんな、生温かい目で見守っていてくだせえ!

*1:ちなみに存命に限定するとタモリさんになります。