静寂を待ちながら

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あまちゃん第157回「おら、紅白でるど!」と、綾瀬はるか

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

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溜まっているネタをすっとばして書きます。2013年「第64回NHK紅白歌合戦」、近年稀に見る面白さでした。
何と言っても「あまちゃんスペシャル」!これが本当の最終回でしたね。だってユイちゃんが、あのユイちゃんが、東京に来られたんだもの。それだけで感涙です。「トンネルを抜けてもそこは北三陸だった」で終わった本編ですが、クドカンは少しだけ間を開け「トンネルを抜けたらそこはNHKホールだった」とおまけをつけてくれました。


GMTとアメ女…シャドウもセンターも一体になった「暦の上ではディセンバー」、
アキちゃんとついに上京できたユイちゃんの「潮騒のメモリーズ」

からの、影武者だった春子さん、そして鈴鹿ひろ美さんのリレーによる「潮騒のメモリー」。
出演者全員での「地元に帰ろう」。(ヒビキの激写)

全てが最高でした。
きっとあの日、鈴鹿さんは無頼鮨に寄って腹ごしらえしてるはずで、大将はどさくさまぎれにアキちゃんを追っかけてきたずぶん先輩を店に呼びつけ、手伝わせているに違いない。ミズタクはリハ中、無垢と失礼を行き来しながら暴れるアキちゃんのフォローに奔走し、本番中は二人を舞台袖から見守って涙ぐんでいる。太巻さんは関係者席的なところで腕組みしてて、春子が出てきたときにはきっと号泣しているはず。歌い切った春子の最後の笑顔には、海女カフェで成仏した若春子の面影が重なった。そしてキョンキョンアイドルだ!って思った。純喫茶「アイドル」ではマスターが「GMT、熱いよね〜」とか言ってるだろう。
三陸のドラマパートも面白かった。相変わらずパワフルな皆さんにほっとした。OPアニメーションの空飛ぶタクシーよかったなあ。北鉄は大吉さんが運転してましたね。鉄拳すばらしい。あの後にはきっと、夏ばっぱ、足立先生と奥さま、それからパートを終えた花巻さんも駆けつけ、朝まで録画を見ながら宴会するんでしょうね。ゴーストバスターズを差し挟みつつ。繰り返し見ているうち、そんな光景が自然に湧きあがってきました。


音楽担当の大友良英さんがブログで色々語られておりました。そうそう、「暦〜」のノイズギターには度肝を抜かれましたよ。DOMMUNEあまちゃん音楽制作裏話を語っていたとき、「まだ紅白については何にも…。ノイズとか絶対やらないから、NHKさん、ぜひ出して下さい」なんて言ってらしたのに!そしてSachiko Mさんのサイン波も聴こえた。後にも先にもないでしょうね、紅白でノイズとサインウェーブ。むちゃくちゃかっこえがったです。たいしたもんだと思います。


個人的な話で恐縮ですが、11月に「Filament」&大友良英ソロ*1のライブに行き、すっかりノイズに目覚めました。洞窟や海の中みたいな、音楽の原初、という感じのサウンドがすごく面白かった。元々小節線のない楽譜とか、(5〜7秒)とか書き込んであるみたいな現代音楽は結構好きなんですけど、そういうのともまた少し違う、何というか内臓が勝手に共鳴していくみたいな不思議な音楽体験だった。説明がへたくそですいません。まあしかし、そんな人たちがドメジャーの紅白で、クレイジーキャッツ的な赤ジャケット着て演奏するだなんて、これは事件だよ。


脱線しましたが、とにもかくにも年末に素敵なエピローグが見られて本当に嬉しかった。クドカンありがとう。本当にありがとう。そして、今回のステージにかかわった全ての方々に心からの感謝を捧げます。

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また、司会の綾瀬はるかさんからは、終始目が離せませんでした。
緊張に次ぐ緊張からセリフをかみまくり、杉良太郎さんに話を振りすぎて困らせ、美輪さんの話をぶったぎり、東北パートでは思い溢れて涙してからの熱唱、それで鉄拳のネタは飛び…。などなど、色々ありましたが、愛嬌で乗り切ったMCがとってもよかった。生放送という感じですごくエキサイティングでした。もちろん、桜井くんを中心とした嵐のフォローや、有働さんとか周りの支えが合ってのことですが、彼女の愛らしさや人柄のよさは、技術を補って余りあるものだった。本当にかわいかった。


そんな訳で強引に締めますが、2013年の紅白、大変楽しかったです。スタッフの皆さま、ありがとうございました。

*1:主催のHPはこちら NMA