「本のカフェ」に参加しました。
2014年1月26日、「本のカフェ」という読書会に参加させていただきました。
主宰の木村さんによる詳細解説はこちらです。
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どんな感じなのかな…と恐るおそる伺ったのですが、とてもあたたかな催しでした。好きな本について紹介したり、質問をしたりして語らう穏やかで熱いひととき。
紹介者は3人、自分も含めて聴き手は6人でした。まずお一人目の方。
- 作者: 宮沢賢治,遠山繁年
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1987/11/01
- メディア: 大型本
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異端の数ゼロ――数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
- 作者: チャールズ・サイフェ,林大
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/05/05
- メディア: 文庫
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「やまなし」は主に文章の速度の変化、登場人物である「かわせみ・梨・蟹」それぞれを表現するテンポ感について言及されていました。
「異端の数 ゼロ」は、「ゼロ」という数の誕生と受容・反発の歴史について。西洋ではやはり全ての概念の前にキリスト教が立ちはだかるのだな、と妙に納得しました。
お二人目はこちら。
- 作者: アラン・ロブ=グリエ,若林真
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2009/04/03
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 28回
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- 作者: アラン・ロブ=グリエ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/03/10
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 7回
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- 作者: アラン・ロブ=グリエ,平岡篤頼
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/02/10
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 20回
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- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2012/04/13
- メディア: Blu-ray
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作風は「主観を排し、徹底的に客観(出来事)を描写」ということで、有機的なストーリーを楽しむというよりは就寝時の「夢」を思わせるような、断片を重ねていくという手法なのだそうです。モチーフの一部として絵画が用いられ、同じ台詞や描写が数ページごとに差し挟まれる「反復」が物語を牽引していく。それらは「永遠に開かれた問い」と言えるのでは、という紹介者さんの言葉が印象的でした。
三人目の方はこちら。
- 作者: アントニオタブッキ,Antonio Tabucchi,須賀敦子
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1993/10/01
- メディア: 新書
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- 作者: ペソア,澤田直
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 2008/08/01
- メディア: 単行本
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脳内空間を具現化したという意味での「都市」を駆け抜け、数々の被造物や多言語に身をゆだね…、という描写を読み進めるうちに、無意識は階層化されていく。一体誰を探しているのか、それは友人なのかそれとも自分なのか分からなくなり、「どこかを旅することは他人の無意識の中に入っていく」ことなのでは、という感覚にとらわれるそうです。ラテン文学特有の乾いた文体や、「最初の一行と最後の一行が抜けているような」構成も魅力的とのこと。
今ここにいる身体的存在としての自分、そしてこれまで連綿と続けてきた、人生とは旅だ、みたいな歴史的存在としての己、それが矛盾なく交わるというはどういうことなのか…、など、あれこれと考えされられました。
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私はばかみたいにうなずきながら皆さんの話を聞いていただけなのですが、それでも脳細胞が音を立てて嬉しそうに分裂していくみたいな、そういうすばらしい刺激をたくさんいただけて、とても幸福でした。そして自分自身も、もっと読まねば!書かねば!とふんどしのひもを締め直しました。
主宰の木村さん、鈴木さん、お会いできた皆さま、素敵なひとときを本当にありがとうございました。また機会があったならぜひ参加したいです。楽しかったー。