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『本のbar(本のカフェ第23回番外編)@札幌』のご報告

こんばんは。もうすっかり秋ですね。あと3ヶ月で今年も終わります。何という…。

さて、すっかり遅くなってしまいましたが、先日開催した「本のbar(本のカフェ第23回番外編)@札幌」のご報告を。
2015年9月19日、「本のBar」を開催いたしました。

作家の木村洋平さんが、もう20回以上も開催されている読書会「本のカフェ」の番外編。
今回は夜に、お酒と食事を交えつつ、好きな本について語ろう、という主旨。酒好きにはたまらない企画です。本と酒場、ということで、飲んべえのあたくしにお鉢が回ってきて、僭越ながら主宰をさせていただきました。ありがたいことです。
参加者は、紹介者が13名、見学が6名、そして私、で全部で20名。もう皆さま、素晴らしかったです。
語学(英語、ドイツ語、ロシア語)の愛好家やプロ、美術関係者・アーティスト、音楽関係者、文筆関係者、また多くの読書会に参加されている本好きや、カルチャーに精通する方など、本当に教養の深い方々ばかりでした。お陰さまで、とても質の高い集まりになったと自負しております。オラなんか、「みんなすげえっす」とか言って、飲んだくれるしか芸がなく、申し訳なかったっすよ…。

また、今回は「Elia」円山本店を貸し切っての開催でした。色々と無理を言いましたのに、快く引き受けてくださった、ソムリエの菅原明洋さんには、心から感謝しています。
菅原さんの料理がまた絶品!ズッキーニのやつとパスタ、ものすごーく美味しかったです。もちろん、ワインやその他のお酒も、最高のものばかりでした。ウイスキー、美味しかったな…。

下記、ご紹介くださった本たちです。(一人で数冊紹介された方もおりました)
今回は紹介者は一人5分程度で、簡単に紹介をするという形式。

歓喜の仔 (幻冬舎文庫)

歓喜の仔 (幻冬舎文庫)

天童荒太の「仔」シリーズ。重いけど読み応え抜群。
詩集 智恵子抄 (愛蔵版詩集シリーズ)

詩集 智恵子抄 (愛蔵版詩集シリーズ)

朱赤が美しい、古い装丁の本を持ってきてくださいました。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)

楽園のカンヴァス (新潮文庫)

「絵画が好き」なご紹介者さまから。キュレーターや、画家たちの興味深い逸話。(上記2冊)
ゲルマニア (集英社文庫)

ゲルマニア (集英社文庫)

第二次世界大戦期のドイツを舞台にしたミステリー。元「SUPER CAR」(バンド)のメンバーの雑誌連載をまとめた作品。
函館水上警察 (創元推理文庫)

函館水上警察 (創元推理文庫)

函館ご当地作品としても楽しめるミステリー。(上記2冊)元音楽ライターから見た、現代のUK労働者階級事情。ブログも人気だそうです。
鬼怒川(新潮文庫)

鬼怒川(新潮文庫)

「外れがない」有吉佐和子の名作。粗野な響きを持つ茨城弁が、魅力的に記されています。金子さんが、海外を放浪した折に描いたという詩画集。へんな「言葉尻」に突っ込みを入れるサブカル本。能町さん、最近人気ですね。


少女アリス (沢渡朔)

ご紹介者さまの「家宝」とのこと。少女の美をアーティスティックに撮った写真集。

実は写真マニアでもある、萩原朔太郎の写真集。新しい試みを行う、さまざまな地域の図書館を紹介。

近・現代文学、詩集、絵画もの、北海道にまつわる本、海外ノンフィクション、ミステリー、音楽関係、写真集、サブカル本、とジャンルは多岐に。


音楽をかけながらの紹介もありました。


絵描きの方がさらさらと描かれた、菅原さんの似顔絵。似ています。

2時間はあっという間に過ぎ、そのままEliaにて2次会。いくつか輪ができ、本とお酒の話を中心にして、わいわい盛り上がりましたね。
終電が近くなってから三々五々…、とゆるやかに、解散。(私はそのあと、朝まで飲みました)

…………
今回、初の試みにもかかわらず、沢山の方にいらしていただき、品の良い素敵な催しになりました。大盛会だったと言っても良いかと思います。
それもれこれも、企画を提案してくださった木村さん、素晴らしい場を提供してくださった菅原さん、また参加者の皆さま、お見守りくださった皆さまのおかげです。心から感謝しています。
本当にありがとうございました。

昔から、エコール・ド・パリや、19世紀のジョルジュ・サンドのサロンに憧れがありました。文化をつくり、愛する人たちと楽しく、時に熱く語らう場をつくってみたかった。酒場らしい忌憚の無い会話も許容する、ざっくばらんながらも、格調高い場所を。
それがこの度、このような形で実現して、すごく嬉しかったです。夢って叶うんだな…。

今後も、機会があれば開催したいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

写真・(多大なる)協力:「本のカフェ」主宰・木村洋平
文責:内村友紀