綾部祐二という男・3
前回はこちらから。
1→http://d.hatena.ne.jp/CultureNight/20120408/1333890722
2→http://d.hatena.ne.jp/CultureNight/20120412/1334183217
いちファンの妄想、完結編です。
問題があれば削除します。
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原風景に「自覚のない強いマザー・コンプレックス」を抱えた祐二少年は、成長していく中で、女性への思いをさらに複雑化するような経験をいくつかする。
2008年7月4日、「南パラZ!」という関西ローカル番組に、COWCOWとともに出演したピース。
*1
*2
南海キャンディーズがMCで、VTRでは親交の深いチュートリアルが出演していた。
ここで、綾部さんはふたつのエピソードを披露している。
(記憶に頼った書き起こしです。ご容赦を)
小4の時に、阪神ファンの父親と野球を見に甲子園まで来まして。
その日、大阪観光もしたんですけれどね、忘れられない出来事がありました。夜、道頓堀の傍を歩いていたら、向こうから女の人が歩いてきまして。
その人、大声で「もういやや!」って泣きながらわめいていて、しかも、おしっこをだらだら流して歩いていたんですよ。
もうびっくりして」
何とも強烈なエピソードだ。
そんなの見て落ち込んでいたんですけれど。
駅に着いたら、親父が明るい口調で、「祐二、預けていた荷物を、コインロッカーからとってこようか」
って言ったんです。子供なりに、親父の気遣いが分かったので「いつまでも暗くしていたらだめだ、ここは切り替えなきゃ」って思って、
僕も元気に「うん、俺とってくる!」って、走ってロッカーまで行ったんですよ。で、番号を探してきょろきょろしてたら、コインロッカーの片隅で、中年のじじいが、思いっきり女の人の胸をもみしだいてるのを見てしまって(笑)
僕は、足がすくんで固まってしまったんです。
そのあと、追いついた親父がそれをみて、カップルに向かって
「こんなとこでやるな!外でやれ!」って。外でやるのはさすがにおかしいだろうと思ったんですけど(笑)
親父も動揺していたんでしょうね〜。
笑えるけれども、もし自分だったら、と思うといたたまれない。
人が成長していく過程で、大切なポイントのひとつに「思春期に入る直前の性的な経験」
というものが挙げられる。*3
綾部さんが女性像を作っていくうえで、これらの経験がいくばくかの影響を及ばしたことは
想像に難くない。
また、CSよしもと「よしもと∞(無限大)」でも、2007年の春頃に、
綾部さんの「熟女好き」ということが話題になったことがあった。
「何で熟女が好きになったの?元から?」
という先輩たちの問いかけに、彼はこう答えている。
綾部「いや、中高生のときは普通に同級生を好きになっていたんですけど…。
椅子工場に勤めて最初の給料日に、夜の、そういうお店に行ったんですよ。
(会場ざわめく)
いやいや、うちの工場の伝統で、「新人を給料日にデビューさせる」ってのがあったんですよ。
そうしたら、出てきたのが、おふくろと同い年のばばあで、
『うわ〜、なんだよ、最悪だよ〜』ってすごい凹んでいたんですけど。
90分終わって出てきた時には『なんて素敵な女性なんだ!』ってなっていて(笑)」
先輩「一体、その90分でなにがあったん?」
綾部「とてもじゃないですが、ここでは言えないです(笑)」
もうひとつ。
綾部「後、工場に入ってから、30歳くらいの女性とすったもんだありまして…。
俺、その時、まだ18だったんです。その時の30歳ってすごい大人って感じでしょ?
それで本格的に目覚めたんですよ」
本人が「熟女好き」になった原因として自覚しているのは、この2つの出来事のようだ。
つまり、今までの全てのエピソードを総合すると、
父の異常な家族愛、
母への強烈な憧憬、
幼少期に見た汚れた女性、
そして青年になって体験した性や恋愛によって、
彼は、今のパーソナリティーを形成したのではないか。
うまく言えないが、疎外感と情熱、
そして女性への愛情と憎悪と性欲が、複雑に絡まりあっているように感じる。
もちろん、メディアに上がっていないことのほうがたくさんあるだろうし、
この見立てが正しいかどうかかは、全く分からない。
人は、誰もがいくつかの自覚的な経験と、無自覚なトラウマによって形成されているから、
これが特別とも言い切れないかもしれない。
ただ、綾部さんの屈折には引き付けられるし、毒のような魅力も感じる。
又吉さんの、ある意味、自己分析がなされた明快な闇とは、また違う味わいがあるように思う。
………………………
これで、綾部さんシリーズは終わりです。
関係各所と、綾部さん&綾部ファミリーへ、千回の土下座と一万回の感謝をこめて。