日々のこと(豊崎由美さんのトークショー、北川陽稔さんのアーティストトーク、そして近況)
こんにちわ。先日、多忙と寒波のダブルパンチで、珍しくちょっとだけ体調を崩しました。が、「BAKAは何とか…」の法則通り、ぐうぐう寝ただけであっという間に復活しました。ありがたいことよ。丈夫に生んでくれてお母さんありがとう。
そして、来週末(2月14日)に行われる久々の「本のカフェ」が楽しみです。モンクールさんの美味しいパンを食べられることに今からわくわくしています。バレンタインですが、色気より食い気です。花より団子!
さてさて、最近の行動と、日々の徒然などをまとめて更新します。
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2015年1月30日、わが街の偉大な本屋さん「くすみ書房」さんにて、書評家・豊崎由美さんのトークショーが行われたので参加してきました。場所はCapo1Fサッポロ珈琲館。会場はびっしり満席、思い思いの飲み物を前にしたファンを前に、豊崎さんは軽やかかつ熱いトークで私たちを魅了してくださいました。
当日ご紹介くださった本の一部です↓
- 作者: アンビーティ,Ann Beattie,岩本正恵
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2014/04/15
- メディア: 単行本
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世界が終わってしまったあとの世界で(上) (ハヤカワ文庫NV)
- 作者: ニック・ハーカウェイ,Nick Harkaway,黒原敏行
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/04/24
- メディア: 文庫
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世界が終わってしまったあとの世界で(下) (ハヤカワ文庫NV)
- 作者: ニック・ハーカウェイ,Nick Harkaway,黒原敏行
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/04/24
- メディア: 文庫
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- 作者: ラティフェテキン,Latife Tekin,宮下遼
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2014/07/17
- メディア: 単行本
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- 作者: パトリクオウジェドニーク,阿部賢一,篠原琢
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2014/08/21
- メディア: 単行本
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- 作者: エリザベス・ボウエン,太田良子
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2014/08/23
- メディア: 単行本
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- 作者: デルフィーヌドゥ・ヴィガン,Delphine de Vigan,山口羊子
- 出版社/メーカー: エンジンルーム
- 発売日: 2015/01/14
- メディア: 単行本
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- 作者: 閻連科,谷川毅
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2014/09/26
- メディア: 単行本
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- 作者: ミハルアイヴァス,阿部賢一
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2014/11/26
- メディア: 単行本
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印象的だったのは、「私たちは本を選んでいるのではなく、本に選ばれているのだ」という言葉。作家に選ばれる読者でありたい、と。良い書き手は読者を信頼し、全てを説明したり共感をもとめてすり寄ってきたりせず、読み手の知性にゆだねる。そして、「知性」を端的に表した言葉を、こちらから引用。
「およそ人間の生命などは、ある瞬間に大きな波のなかできらりと光る泡でしかないこと、しかしそれを笑うことのできる泡であること」
フィリップ・ソレルス、デイヴィッド・ヘイマン『ニューヨークの啓示』より
- 作者: フィリップ・ソレルス,岩崎力
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1985/01
- メディア: 単行本
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おのれを客観視し、笑えることこそが知性であり、それが人間を人間たらしめているのでは、という考えと、それを物語へ落とし込む作家への信頼を、豊崎さんはさばさばと、しかし圧倒的な熱量で語られておりました。いやあ、すごかった。読まなきゃなあ…、と心から思いましたよ。しかしまだわたくし、1冊目のアン・ビーティにしか手をつけられておりません。恥ずかしい…。ま、こつこつと読んでいくしかないですよね。がんばります。
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2月7日、北海道立近代美術館にて行われたこちらのイベントへ。
【特別展】
もうひとつの眺め(サイト) 北海道発:8人の写真と映像
Contemporary Photography and Video Artists of Hokkaidoアーティスト・トーク
本展出品アーティストが自作について展示室でお話しします。2/7(土) 北川陽稔
たまたま行ったら「アーティストの解説が聞けますよ〜」とご案内され、ふらっと参加。これがすっごくよかったのです。
今回、北川さんが出展された作品は2010年に制作された「197X」と、今回のために下ろした映像作品。
197X
(公式サイトのtumbulrより引用)1972 年に開催された札幌オリンピックの時代に造られた建築物の、現在の状態を撮影した。 かつては真新しく存在を誇示していたはずのそれらは、時の澱に包まれながら、 この時代のモノや価値観が、既にその役割を終えていることを物語る。
何とも言えない郷愁と、ある種の絶望、あるいは希望をはらむ世界観にすごく惹きつけられました。そしてトークも素晴らしかった。「時間」という概念に意識的な北川さんは、そこに縛られることより、解放される術を探している、とのこと。過去も未来もない場を。その静かでドラマチックな作品群にすっかり魅了されました。映像作品も幻想的で、ずっとみていると、夢の中へ、もっと言えば無意識のなかへ滑り落ちていくみたいな、不思議かつ穏やかな感覚に包まれました。いやあ、素敵だった…。
私自身、札幌オリンピックの事務局を改装して作られた小学校に通っていた時期があるせいか、「1972」は無意識内にしみこんでいる気がします。それも、つよく惹きつけられた要因のひとつなのかもしれませんね。この時代のことを改めて学び直したくなりました。お友達からお勧めしていただいた本をメモしておきます。
一九七二―「はじまりのおわり」と「おわりのはじまり」 (文春文庫)
- 作者: 坪内祐三
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/04
- メディア: 文庫
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最近は、いろいろと自分が極まってきてよい感じになりつつある。やりたいことへゆっくり、しかし着実に進んでいけているという気がします。「求めよ、さらば与えられん」とはよく言ったもので、手を伸ばせばよかっただけなのね、って事案が多い。己のこれまでの怠惰っぷりを恥じるばかりです。まあ、気づいたときが始まり、ってことで、マイペースかつ前向きに歩んでいこうと思っています。そこへ至るまでには、本当にたくさんの、周囲の皆さまに助けていただきました。本当に感謝しきりです。ご迷惑をおかけしてばかりですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたしますです。
*1:私は参加できませんでしたが、前半の、売り場でのお勧め本の中には邦人作家さんの作品もたくさんあったようです。どんだけ読まれているのか。。。いったいいつ寝ているのだろう…。