第7回本のカフェ
こんにちは。最近やたら身辺がさわがしく、若干へたっております。だれかわたしをいやしてください…、などと虚空につぶやいては、「いやいや、河合隼雄さんが『癒しは卑しい』って言ってたぞ。*1しっかりせねば」と背を起こすみたいな日々です。うーん、大体6月って元気なんだけどなー。まあいいのです、人生なんて調子悪くて当たり前。贅沢は言いません、生涯で10日間くらい絶好調の日があれば御の字です。あと美味しいご飯と好きなだけ本を読める環境と楽器をいつでも弾ける防音室と時々顔を出してはわいわい騒げる酒場と才能と5億円。
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さて、先日「第7回本のカフェ」へ参加させていただきました!主宰の木村さんの詳細レポはこちらです。前回に引き続き、くすみ書房さんの「ソクラテスのカフェ」で行われました。今回は司会を兼ねた木村さんも含む紹介者が3名、オブザーバーが4名の計7名。とってもアットホームで、大変に居心地の良い会でした。そうそう、はじめに、毎回自己紹介タイムがあるのですが、今回は木村さんが、『御名前のほかに「よく行く場所」を教えてくださいね』という素敵な提案を!あれ、楽しかったなあ。行きつけのカフェや街でお気に入りのエリアなど、それぞれのパーソナリティや生活が垣間見える、温かいひとときになりましたよね。そんな中でわたくし、昼間っから堂々と「飲み屋ならどこでも」と答え、みなさまを苦笑させてしまいました。今更言い訳がましいですが、人生のどん底期に、ある美人女将の飲み屋に通い詰めて救われたという思い出があるのですよ…。みんな、私のことは嫌いになっても酒場のことは嫌いにならないでください!
では気を取り直して、はじめの紹介本はこちらです。
計画と無計画のあいだ---「自由が丘のほがらかな出版社」の話
- 作者: 三島邦弘
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/10/14
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 42回
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次はこちら。
- 作者: フランシス・スコットフィッツジェラルド,Francis Scott Fitzgerald,村上春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/05/01
- メディア: 新書
- 購入: 2人 クリック: 27回
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最後はこちら。
「彼女たち」の連合赤軍 サブカルチャーと戦後民主主義 (角川文庫)
- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2001/05/24
- メディア: 文庫
- 購入: 9人 クリック: 103回
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一通りの紹介が終わると、展示の紹介やアート作品を愛でるアートルームと歓談タイムへ。ここで話を聞くのがいつもとっても楽しみなのです。ひとつの作品・話題からどんどん会話が膨らむ。そのどれもが実に文化的です。だいたいうかれすぎて調子にのってしまいます。文学・漫画と時代との関わり方や、翻訳文学の現状についての話なんかが興味深かったなあ。そして2次会ではぺらぺらとしゃべりすぎて少し反省しています。学習能力低い…。
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余談ですが「本のカフェ」を、私は港町のビストロみたいな存在だと感じています。内外からさまざまな人がおとずれる気さくなレストラン。そして主宰の木村さんは、マスターでもシェフでもなく「よく見かける常連客」みたいな雰囲気を醸し出してくださるんです。カウンターでにこにことご飯をほおばり、「今日のオススメはこれらしいよ〜」なんて周りに話しかけたり、時にはお皿をシェアし合ったり。で、教えてもらった料理を注文し、運んできた店員さんに「あのお客さん、良い人ですよね」なんて何気なく言うと、「…、実は、あの方、うちのオーナーなんですよ」って聞かされてびっくりしちゃうみたいな。フラットさを保ちつつも、熱を持って会を引っ張っていって下さる姿勢に、改めて感謝を捧げます。
そして、「しばらく旅行へいくので休みます」なんて張り紙を出す時があったとしても、「あそこに行けばうまい飯が食える」という希望の場を、のんびりと続けていってほしいな、とも思っております。
そうそう、次回は偉大なる街の本屋さん・「くすみ書房」を探訪するという企画も行われるそうですよ。わたしも行きます。みんなやさしくしてね!